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足首の骨折・脱臼について

足関節部の骨折・脱臼

《疾患概念》

足関節は脛骨、腓骨、距骨から構成されています。足関節骨折は脛骨、腓骨の骨折を指し、内果骨折・外果骨折・後果骨折などの果部骨折と脛骨下端の骨折があります。外力が大きい場合は脱臼骨折や開放骨折(骨折部と外界が直接交通するもので、感染の危険性が高く注意が必要)となり、ときには骨折を伴わない脱臼も生じます。

《誘因・原因》

足関節をひねることで受傷することが多いです。

《症状・臨床所見》

発赤と腫脹、強い圧痛があり、関節可動域が低下し、皮下出血を伴うことが多いです。痛みのため、患肢に体重をかけて歩くことが困難となります。

《検査・診断・分類》

触診:圧痛点を確認します。腱・靱帯損傷、足部や腓骨近位の骨折など、合併損傷の発見にも有益です。X線検査は、正面像と側面像を撮影します。通常この2方向で診断することが可能ですが、わかりにくい骨折の場合はこれに加えて斜位像を撮影するとよいです。必要に応じてストレスX線撮影を行うこともあります。CT検査はより確実に診断することが可能です。骨折の分類は、受傷機転と骨折型を関連付けて分類したローグ・ハンセン分類が標準的です。受傷時の足関節の肢位(回外位、回内位)と、外力による距骨の運動方向(外旋、内転、外転から)回外-外旋骨折、回外-内転骨折、回内-外旋骨折、回内-外転骨折の4つに分類し、さらにそれぞれを損傷の程度により1~4ステージに分けています。

《治療》

□急性期の治療法

応急処置として、安静、挙上、冷却を行います。これらをよく行わないと足関節周囲に水泡が形成されやすくなってしまいます。手術を行う場合、水泡は感染源となるため、とくに注意が必要です。徒手整復(正常な位置に戻すこと)は、折れてずれた骨片(骨折で2つ以上に分かれたそれぞれの骨)をできるだけずれない状態に戻す方法です。脱臼している場合はすみやかに整復する必要があります。保存治療は、骨片のずれがない場合や、徒手整復で整復が得られ整復位が維持できる場合は保存療法の適応となり、シーネやギプスなどで固定します。手術を要するほどの骨折の転位はさほど多くはなく、多くの場合は保存的に加療できる事が多いです。

(保存加療)

腫れが引くまでシーネという水で濡らして固まる添え木で下腿から足まで固定し1週間程度松葉杖で骨折した側の下肢を浮かして生活します。腫れを早く引かせるために、足趾の運動、下肢を挙上していることが大事になります。

1週間程度で腫れが引いたらギプスを巻きます。皮膚に水泡ができてしまったり、腫れがなかなか引かない場合は固定時期を遅らせる場合もあります。骨折の転位が小さい場合や、体重を多少掛けても大丈夫な場合や、高齢者で浮かしての生活が難しい場合は多少の荷重を許可する場合はありますが、転位するリスクがあるため、ずれてしまった場合は手術が必要になってしまうリスクがあります。

毎週レントゲンで、ずれてきていないかを確認します。頻繁に通院が可能な場合は、骨癒合が早くなる超音波骨折治療器による治療をお勧めしています。レントゲンで仮骨反応ができて骨折部が安定してくる時期、概ね6週間程度経ったら、ギプスを外します(状態によってはギプスを半分にしたシャーレを1週間程度使用します)。ギプスが外れたら、拘縮や骨委縮や筋力低下を予防するために、直ちに足関節の関節可動域訓練と荷重を開始します。この時期はリハビリテーションがとても重要になってきます。

 

(手術治療)

手術時期は、腫脹の少ない受傷後早期か、腫脹が減退する受傷後7~10日ころに行います。腫脹が著しい時期に手術を行うと、術中に縫合困難となったり、術後に感染を起こすリスクが高くなってしまいます。

□内果骨折の手術療法

骨片を整復した後、キルシュナー(Kirschner)鋼線を刺入し、それをガイドにキャニュレイテッドスクリュー(中空タイプのねじ)を挿入します。テンションバンド(キルシュナー鋼線と軟鋼線による8の字締結用の固定具)による固定法もあります。

□腓骨骨折の手術法

腓骨の長さを正しく保ち、側方転位や回旋転位を残さないことが大切で、スクリューとプレートによる固定を行います。

□術後

術後2~3日目から足関節の可動域訓練を開始します。荷重は仮骨(両骨折端が連結された状態)ができはじめてからとし、荷重開始まで4~6週間かかることが多いです。徐々に(1週間ごとなど)荷重を増やし、全荷重歩行に移行していきます。

 

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