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特発性側彎症とは

特発性側彎症

 《疾患概念》

骨の成長とともに脊柱がねじれながら側方に彎曲する原因不明の疾患です。乳幼児期から思春期までに発症し、骨の成長が止まるまで進行することが多いです。早期に発見し、さらなる変形を予防あるいは遅らせる治療を行います。手術による脊柱の矯正・固定も行われます。彎曲が強度になると肺活量の低下などを引き起こすこともあります。

《誘因・原因》

原因不明の側彎症を特発性側彎症といい、側彎症のなかで最も多いです。有病率は10°以上の側彎症で1~3%の頻度とされています。側彎症以外は全身的疾患が見られず、その原因に関しては不明ですが、遺伝学的研究など、原因究明の研究が行われています。

《症状・臨床所見》

□症状

無症状なことが多く、彎曲が軽度なうちは本人・家族では気がつきにくく、学校検診や胸部X線検査などで偶然発見されることが多いです。彎曲が重症化すると肺活量の減少をきたし、コブ(Cobb)角60~100°を超える場合は肺活量が予測値の50%程度に減少するとされます。

《検査・診断・分類》

□画像検査

全脊椎単純X線検査で脊柱の側彎変形が確認できます。側彎の程度はX線像からコブ法で測定します。すなわち彎曲の上下端で最も傾いた椎体を終椎と呼び、その終板のなす角をコブ角を計測して記載します。骨成熟の度合(骨の成長がどこまで完了しているが)を腸骨X線像からリッサー(Risser)法により計測します。これは腸骨翼の骨端核(骨の端の軟骨の中心にある骨)の出現の度合いを5段階で評価するもので、骨端核出現前をグレード0、骨端線の完全に閉鎖したものをグレード5とします。彎曲の三次元的な評価にはCT検査が必須となります。

《治療》

彎曲の進行は成長期に起きやすく、成長の度合いを考慮して治療を検討する必要があります。女性では初潮後2年程度まで(14歳ころ)、男性では16歳ころまでに急速な成長が起きます。リッサー法に照らせば、グレード0~1で急速な成長が起き、グレード4~5で成長が終息していきます。コブ角が25°までの症例や、骨成熟後で50°以下の彎曲に関しては、経過観察のみ行います。骨成長期にあって、25°を越える彎曲に対しては装具療法が行われます。装具療法は、彎曲を矯正するというよりは進行を抑えることを目的としています。

□手術療法

コブ角が骨成長期で45~50°の場合や、骨成熟後であっても50°を超える場合に適応となります。手術法は、体幹の側方を切開して椎体を金属で固定する前方法、背側を切開して椎骨の後方を金属で固定する後方法、前後合併手術などがあります。現在、主流となっているのは背側からアプローチする脊柱後方矯正固定術です。

 

 

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