ダイエット効果が期待されて注目を浴びているGLP-1。
注入薬や飲み薬などさまざまな方法で摂取できますが、心配になるのが副作用です。
本記事では、GLP-1の副作用の種類や飲み薬のリベルサスについて解説します。
GLP-1とはインスリンを分泌を促す体内ホルモン
GLP-1は、人の体内にあるホルモンの一種で、インスリンの分泌を促す役割があります。
主に糖尿病の治療に使われており、インスリンの分泌を活発にすることで血糖値を下げる効果が期待できます。
GLP-1がダイエットに効果的な理由
GLP-1は糖尿病の治療で活用されますが、近年はダイエット効果が期待できるとしてメディカルダイエットでも使われています。
GLP-1がダイエットでも、効果が期待できる理由としては以下3つの効果があるからです。
- 食欲を抑える効果
- 満足感を維持させる効果
- 血糖値上昇を抑える効果
胃の活動を緩やかにし、いつもより食事量が少なくても満腹感を得られるように作用します。
また、食欲や血糖値上昇を抑え、脂肪を体内に溜めない効果も期待できます。GLP-1を取り入れることで、無理なく自然なダイエットができます。
GLP-1の副作用は?低血糖の可能性も?
では、GLP-1に含まれる副作用についてご紹介します。
起こりやすい副作用は以下のとおりです。
- 吐き気・嘔吐
- 下痢・便秘
- 悪心
- 食欲減退
- 低血糖
起きやすいのは吐き気や下痢、悪心など胃腸系の症状です。副作用が起きやすいタイミングは服用直後。
中には副作用が強く出てしまう場合もありますが、時間が経つにつれて緩和されていきます。
GLP-1で低血糖が起こる原因
GLP-1の中で重い副作用としてよく挙げられるのが「低血糖」です。
GLP-1は血糖値を抑える働きがありますが、同時に過度な食事制限をしたり、負荷の大きい運動をすると低血糖症状が起こりやすくなります。
低血糖になると次のような症状が出てきます。
- 動悸
- めまい
- 冷や汗
- 倦怠感
- ふるえ
- 昏睡
上記の症状は私生活や仕事、勉強にも影響を及ぼすため、できるなら抑えておきたいところです。
最悪の場合、意識が朦朧としたり昏睡状態になる危険性もあります。
低血糖の症状が出た際は、糖を含む清涼飲料水や砂糖10gを摂取して、血糖値を上げましょう。
その他考えられる副作用
低血糖以外で可能性のある副作用は以下のとおりです。
- 急性膵炎
- 腸閉塞
- 胆石症
- 胆嚢炎
- 胆管炎or胆汁うっ滞性黄疸
GLP-1注入によって急性膵炎を引き起こす可能性もあります。
急性膵炎の初期症状として、嘔吐に伴う激しい腹痛が持続的に起こることがあります。
また、胃腸系の症状が発症した場合も急性膵炎の可能性もあるため、念のため医療機関にかかることをおすすめします。
腸閉塞や胆石症も副作用として起こる可能性があるため、腹痛症状がある場合も医師に相談して検査してもらいましょう。
GLP-1の飲み薬「リベルサス」とは?
商品名 | リベルサス |
特徴 | ・飲み薬で注射せずともGLP-1摂取可能 ・食欲を抑える ・太りやすい体質を改善可能 |
成分 | セマグルチド |
飲み方 | 1日1回、空腹時に服用 |
費用相場 | 15,000円ほど |
リベルサスは2型糖尿病の治療を目的としたGLP-1受容体作用薬です。
以前までは注射によるGLP-1摂取がメインでしたが、2021年に世界初の飲み薬が発売されました。
注射が苦手な人でも気軽にGLP-1を取り入れられることから、使いやすさも高く評価されています。
血糖値の上昇を抑えることにより、ダイエットにも活用できることから、メディカルダイエットなどでも活用されています。
リベルサスで期待できるダイエット作用
リベルサスを服用することでダイエット効果が期待できるのは、以下2つの作用があるためです。
- 食欲の抑制
- 脂肪を溜めづらくする
では、それぞれの特徴の詳細を解説します。
食欲の抑制
リベルサスを服用すると満腹中枢に刺激を与え、胃腸運動を抑えられるため満腹感が早く感じられるようになります。
そうなるといつもより少ない食事量でも満足できるようになり、痩せやすい体質を作ります。
また、食事による糖分の吸収を緩やかにし、血糖値の上昇を抑えて太りにくい体作りにもつながります。
脂肪を溜めづらくする
リベルサスは脂肪燃焼の働きを促す「褐色脂肪細胞」を活発にさせる効果があります。
体内に「白色脂肪細胞」が増えると脂肪が内臓や皮下に溜まり、肥満につながります。特に加齢に伴って褐色脂肪細胞が減少し、白色脂肪細胞が増加傾向に。
そこでリベルサスを服用して褐色脂肪細胞を活発にさせると、白色脂肪細胞を減らして太りにくい体つくりが可能です。
加齢によって痩せにくい体質になっているからこそ、リベルサスの服用が大きな意味をもたらします。
リベルサスの服用をやめた方が良い人の特徴
以下に該当する人はリベルサスの服用はおすすめできません。
- 肝機能障害を抱える人
- 腎不全を抱える人
- 低血糖症の既往歴のある人
- 妊娠中・授乳中の人
- 膵炎の経験がある人
- 重度の胃腸障害経験者
- 胃の摘出経験者
上記7点に当てはまる人はリベルサスの服用を控えるか、医師と相談のもと服用するか決めた方が良いでしょう。
リベルサスを手に入れる方法
リベルサスを手に入れるには以下の方法があります。
- クリニックでの処方
- 保険診療
- 個人輸入
ダイエット外来の自由診療
リベルサスは自由診療のダイエット外来が一般的です。自由診療の場合の値段相場は20,000円ほど。
自由診療でリベルサスを処方してもらうなら美容クリニックで受診するとスムーズです。
保険診療(肥満)
肥満症の方は保険診療での処方も可能です。
ただし、保険診療で受けるには条件があり、以下に該当する方が適用されます。
- BMI35以上で重度な肥満の人
- BMI25以上で
→膝や腰に痛みがある
→生活習慣病を抱えている - 内科治療でも改善されない人
- 無呼吸症候群を抱えている人
基本的に病気を治療するために処方されるため、ダイエット目的での処方では保険適用されません。
個人輸入
リベルサスは海外から個人で購入することもできます。しかし、海外からの輸入は品質が保証されておらず、欠陥品の可能性もあります。
万が一海外輸入したリベルサスの効果がなく返金を要請しても対応してもらえないことも。
基本的に個人輸入は自己責任のもとで購入しなければならないため、できるなら避けてクリニックで処方してもらうのが安全と言えます。
リベルサスの効果をより感じるための方法
リベルサスはあくまでダイエット効果を促進させるためのサポート役に過ぎません。
そこで、リベルサスの服用と合わせて実施すると効果的な習慣についてご紹介します。
リベルサスの効果を促進させる方法➀運動も取り入れる
運動はリベルサスの効果を促進させるためにおすすめの習慣です。
特に有酸素運動は脂肪燃焼効果が期待できるためリベルサスとの相性は抜群!
また、筋トレも糖分を消費する効果があり、血糖値上昇を抑えるリベルサスと合わせることでダイエットを大きく促進させます。
理想なのは、有酸素運動と筋トレの両方を取り入れることですが、まずはできるところから運動習慣を入れてみてください。
リベルサスの効果を促進させる方法➁食事の内容を変える
食事の内容を改善することもリベルサスの効果促進につながります。
普段カロリーの高い食事が習慣化している人は、海藻類や穀類などの低カロリーな食事に変えてみましょう。
リベルサスの服用で食事量が減ってくれば、効果も徐々に感じられるはずです。
服用方法を厳守する
リベルサスで効果を実感できない要因の一つに服用法の誤りがあります。
正しい服用方法は以下のとおりです。
- 1日1回の服用
- 薬は噛まずにそのまま飲む
- 空腹時にリベルサスを服用する
胃に食べ物などが入っている状態だと、薬の成分がうまく吸収されない恐れもあります。
そのため、リベルサスを服用する際は空腹時を選ぶのが適切です。起床時に服用するのがおすすめ。
また、薬を噛んでから飲むと効果が半減する可能性が高く、副作用が強く出ることもあります。
効果を促進させるためにも、正しい用法で服用していきましょう。
GLP-1の副作用に関するよくある質問
下痢や吐き気が止まらないときの対処法は?
リベルサスを服用する人の中には副作用が強く出てしまい、下痢や嘔吐が続くこともあります。
服用直後は副作用が出やすい状態ですが、継続していくうちに治まっていきます。
しかし、万が一下痢や吐き気が止まらない場合は無理せず医療機関に相談しましょう。
低血糖が起きた時の対処法は?
リベルサスを服用して低血糖症状が起きた場合は糖分を補給するようにしましょう。
糖分入りの清涼飲料水や砂糖10gを摂取することで対処できます。
GLP-1の副作用まとめ
本記事ではGLP-1の副作用について解説してきました。
GLP-1の副作用は胃腸障害がメインで、稀に低血糖や急性膵炎なども起こる可能性があります。
ただし、ほとんどの場合は服用を続けることで副作用も次第に治まっていくため、過度な心配は入りません。
万が一副作用で辛い場合は、医師の診察を受けて対処してもらいましょう。また、リベルサスは正しい方法で服用するようにしてください。