低気圧頭痛(天気痛)とは?対策や予防方法、なりやすい体質や特徴

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天気痛や低気圧不調は、気圧の低下によって体内の圧力バランスが変化し、血管の拡張や自律神経の乱れが引き起こされる病気です。慢性的な痛みが増強されると考えられています。

これらの症状は、年齢や性別に関係なく多くの方が経験しており、関節痛、頭痛、めまい、だるさなど挙げられます。

本記事では、低気圧頭痛に悩む方のために、どんな対策ができるのかをご紹介。低気圧頭痛になりやすい人の特徴も解説しているので、ぜひ参考にしてください。

自分が天気痛なのか知りたい方は以下のセルフチェックを試してみてください。

文章あなたは天気痛?セルフチェック
  • 天気が悪くなる前に頭が痛くなる
  • 頭痛だけではなく肩こりもひどくなる
  • 雨が降る前はめまいやだるさを感じる
  • 季節の変わり目はいつも体調不良になる
  • 天気予報が低気圧だと不安になる
  • 梅雨の時期は胃腸の調子が悪くなる
  • 気圧の変化によって気分の浮き沈みが激しくなる

上記の項目が複数当てはまった場合は、低気圧頭痛(天気痛)かもしれません。以下では具体的な症状や原因を紹介しています。

低気圧頭痛(天気痛)とは?症状や原因を解説

気圧の低下により体内の血管が拡張→血管と三叉神経の隙間がなくなる→血流が乱れる→脈打つ頭痛が起きる低気圧頭痛は、気圧の変化に体が適応しにくい人に起こりやすい症状です。特に、低気圧が近づくと、頭痛を感じる人が多いとされています。

ここでは低気圧頭痛のメカニズムや症状、原因に関して詳しく解説します。

低気圧頭痛のメカニズム・原因

気圧や天気の変化が体内の水分バランスに影響を与え、それが頭痛やめまいなどの症状を引き起こす原因となります。気圧の変化によって血管が拡張し、自律神経の乱れが生じることが、これらの症状の背景にあると考えられています。

これは体内に余分な水分が溜まることで脳内の血管が拡張し、周りの神経を圧迫して炎症を起こし、頭痛が発生するからです。また、自律神経の乱れは、だるさやめまいといった不調を引き起こすことがあります。

これらの症状に対処するためには、適切な水分補給やリラックス、十分な睡眠を心がけることが重要です。低気圧の日には以上の対策を意識して、健康管理に努めるようにしましょう。

参考:茨城産業保健総合支援センター

低気圧の日に見られる症状

気圧の変化によって血管が拡張し、頭痛が引き起こされることがあります。特に片頭痛持ちの方は影響を受けやすいです。

低気圧の日には自律神経の乱れから、めまいや倦怠感、ひどいときは吐き気を感じることがあります。さらに気圧の変化によって関節痛が生じたり、気分が落ち込んだりすることもあります。

低気圧頭痛で体調不良になりやすい体質・特徴

女性は男性に比べて低気圧頭痛や気象病の影響を受けやすいとされています。さらに内耳が敏感な人も低気圧でバランスが悪くなり、体調不良になりやすいです。

内耳が気圧の変化に反応し、それを脳の中枢にある自律神経の伝播によって、体調不良の原因となることがあるからです。

気圧が下がると外からの圧力が弱まり、体内から押し返す力が相対的に強くなります。

自律神経の働きが正常に機能していれば、血管を収縮させることで気圧の変化に対応できます。しかし内耳に通る神経(前庭神経)が過剰に興奮すると、自律神経のバランスが乱れ、正常に機能しなくなってしまうことも。

エレベーターに乗るだけでも天気痛を感じることも

エレベーターの使用時に天気痛の症状が現れるのは、昇降による急激な気圧の変化が原因です。特に気圧が急激に下がると、私たちの自律神経系が刺激され、頭痛や関節痛などの症状が起こることがあります。

また乗り物で不調が起きやすい人は、乗る前に酔い止め薬を服用することで、気圧の変化による不調を予防できます。ただし、酔い止め薬の効果は人によって異なるため、自分に合った薬を選ぶことが大切です。

低気圧頭痛(天気痛)5つの予防・対処法

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対処法としては気象情報に注意を払い、低気圧が近づいているときは特に体調管理に留意することが大切です。

また適度な運動、十分な睡眠、バランスの良い食事、ストレスの軽減など、日常生活での健康管理が重要となります。以下では自分で対処できる治し方をご紹介します。

低気圧不調の対策①ツボ・マッサージをする

低気圧がもたらす不調に対し、ツボやマッサージは凝り固まった筋肉をほぐすのに有効な対策です。特に気圧の変化による頭痛や体のだるさを和らげるために、ツボ押しが推奨されています。

<ツボ押し:天柱(てんちゅう)>

頭の後ろ、首の付け根に位置するツボで、頭痛治療によく用いられます。このツボを刺激することで首周りの血流を改善し、自律神経の乱れを和らげられます。

ペンや棒などを使い、圧を加えるだけで簡単にできるので、試してみましょう。

その他にも三陰交(さんいんこう)、百会(ひゃくえ)、外関(がいかん) などのツボも気温の変化による不快感を和らげるために有効です。

<マッサージ>

耳のマッサージは内耳周辺の血流を改善し、気象関連の頭痛の症状を軽減することを目的としています。

  1. 両耳を手で軽くつかみ、上下横にそれぞれ約5秒引っ張る
  2. そのまま後ろから前へ5回程度軽く回す
  3. 耳を折り曲げるようにたたみ、5秒間キープする
  4. 手のひらで耳全体を覆い、くるくる5回回す

朝・昼・晩と各3回行うのが効果的です。

低気圧不調の対策②漢方薬を飲む

低気圧による不調に対して、漢方薬が有効な対策の一つとされています。おすすめの漢方薬は以下の通りです。

  • 五苓散(ごれいさん)・・・体内の水分バランスを整え、血管を拡張し、自律神経を調節する
  • 桂枝茯苓丸(けいぶくりょうがん)・・・血流の滞りを改善する
  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)・・・貧血や冷えが伴う場合におすすめ

症状が悪化する前に服用することが推奨されます。ただし自己判断せず、医療機関やクリニックを受診するのが良いでしょう。

市販で購入する場合は薬剤師のアドバイスを受けることが大切です。

低気圧不調の対策③食べ物に気をつける

低気圧頭痛は血管のむくみが原因とされています。そのため、むくみを抑える栄養素を摂取するのがおすすめです。

特にマグネシウムはむくみに効果的とされており、ほうれん草やナッツ類、鉄分は、レバーやひじきなどに多く含まれています。

また梅雨の時期には、消化が良く栄養価の高い食事を心がけることが大切です。例えば、豆腐やヨーグルトなどがおすすめです。

不規則な食事は自律神経の乱れを引き起こす原因になります。一日三食、決まった時間に食事を摂り、自律神経を整えることが大切です。

栄養バランスを考えた食事を心がけ、ビタミンやミネラルを意識して摂取しましょう。

また、コーヒーなどに含まれるカフェインは、血管を収縮させるのに効果的で、低気圧によって膨張した血管を元に戻し、頭痛の症状を和らげてくれます。ただし、妊娠中のカフェイン摂取には注意が必要です。

低気圧不調の対策④ヨガを取り入れる

低気圧がもたらす不調に対処するために、ヨガを取り入れることが有効です。ヨガは心と体のバランスを整えることに役立ちます。

特に忙しい日々とストレスは浅い呼吸や交感神経の優位、血行不良などさまざまな健康問題が起きるので注意が必要です。

季節特有の不調を和らげるために、ホットヨガスタジオに通うのも一つの手段です。忙しくてスタジオに通えない方でも、ヨガなら自宅で簡単に取り入れられます。

低気圧不調の対策⑤カラダを温める

低気圧が近づくと、頭痛やむくみ、めまいなどの不調が現れることがあります。これらの不調に対処するために、カラダの体温を上げることが大切です。

低気圧が近づくと、約50%の女性が頭痛やむくみ、めまいなどの不調を感じることがあります。これらの症状は、体内の「水」の滞りによって引き起こされることがあり、「気象病」とも呼ばれます。カラダを温めることで、これらの症状を和らげられるでしょう。

体を温めるためには、冷たい飲み物や体を冷やす食べ物の摂取を控えることが大切です。食事の際には、よく噛んでゆっくり食べることを心がけ、一口につき約20回噛むのが推奨されます。

天候に左右されないルーティン

天候に左右されず、健康で快適な生活を送るためのルーティンを紹介します。これらの習慣を取り入れることで、気象条件の変化に強い体を作り、日々の生活の質を向上させられます。

  1. 同じ時間に起床する
  2. 朝起きたらすぐに太陽の日差しを浴びる
  3. 朝食は必ず食べる
  4. 日中に軽いウォーキングや運動を行う
  5. 寝る前にぬるめの温度で入浴する
  6. 同じ時間に就寝する

まず気候や天候に影響されない体を作るためには、規則正しい生活を心がけることが重要です。特に睡眠と起床の時間を一定に保つことで、自律神経のバランスを整え、体調を安定させられます。

また、就寝前のマッサージのマッサージもおすすめです。頭部、首、脊椎をマッサージすることで、一日の疲れを取り除き、リラックスした状態で眠りにつけます。

リラックスできると質の高い睡眠を得られ、天候に左右されない体へと導かれるでしょう。これらの方法を取り入れることで、心身ともに健康な状態を保つことができますよ。

低気圧頭痛は自分でも改善できる!まとめ

低気圧頭痛に悩まされている方は、質の良い睡眠を心がけ、必要に応じて市販の頭痛薬を利用すること、そして気象の変化に対する対策を取ることで、頭痛を軽減できます。

また、自分自身でできる改善方法を試してみて、低気圧頭痛と上手に付き合いながら快適な日々を過ごしましょう。心地よい睡眠と健康的な生活習慣を整えることで、低気圧頭痛の影響を軽減し、心身ともに健康な状態を保てます。

低気圧頭痛が片頭痛に発展することは、気象条件と体内の反応の複雑な相互作用によるものです。気圧の変化に敏感な方は、日々の生活習慣の見直しやリラクゼーションを心がけることで、頭痛の発生を予防し、症状を改善できます。

もし頭痛がひどい場合は、医療機関で専門知識のある医師に相談することをおすすめします。低気圧頭痛と上手に付き合いながら、健康的な生活を送りましょう。