藤沢駅前順リハビリ整形外科の駿藤と野中です。
突然ですが、皆さん手の痺れや頚の痛みを感じたことはありますか?
その症状、頚椎椎間板ヘルニアかもしれません!
今回は頚椎椎間板ヘルニアについてお話させていただきます。
現代人は今、IT社会のためデスクワークや在宅ワークでパソコンを使用して仕事をすることが当たり前の社会になりました。
電車の中では皆うつむき一生懸命にスマホの画面を見ています。
そんな時注意してほしいのが頚の姿勢です。
成人の頭の重さは一般には体重の10%と言われています。
なんと約4~6㎏もあり、ボーリングの球の11~13ポンドの重さにあたります。
そんな重い頭を、頚椎を含む背骨と首や肩、背中の筋肉がこの重さを支えており、
うつむくだけで頭の重さの数倍の負荷が首にかかっているのです!
電車の中でうつむいている方や、デスクワーク中に首が亀のように前に出ている方、
頚椎の悲鳴が今にも聞こえてきそうです。
そしてそんな悪い姿勢が続いたある日、身体に異変が現れます。
あれ?なんか首が痛いな?肩も痛いし、腕が痺れる感覚があり、箸も使いづらい。
もっと症状が強いとボタンがかけづらくなったりするそう。
原因はなんでしょう。姿勢が悪いとなぜヘルニアになるのでしょうか。
それは、背骨をつなぐクッションの役割をしている椎間板が加齢変化や、
悪い姿勢での仕事、スポーツなどが誘因となり
後方に飛び出すことによって起きます。
でも、病院に行くのも面倒だなぁと思っている方、たくさんいらっしゃると思います。
ご自身でまず首を後方や斜め後ろにそらしてみてください。
腕や手に痛み、痺れが出現したり、痛みがもっと強くなることがあります。
そんな症状があったら頚椎椎間板ヘルニアを疑い、迷わず整形外科を受診してください。
強い痛みや痺れがなかったから大丈夫。と思っている方のなかにも
まだ症状が出ていないだけでヘルニアになっている方もいらっしゃいます。
違和感を感じたらまずは受診されることをお勧めします。
まず細かい話になりますが、運動・解剖学についてお話していきます。
椎間関節について
運動:
屈曲伸展:下位頚椎は脊椎の中でも動きがもっとも多い部分である。
屈曲では骨性の制限はなく、椎間関節の関節包や後縦靭帯、黄靭帯および項靭帯などの制限が主となる。
そして、それぞれの関節面をお互いに滑動させ、後方の部分を最終的に棘間靭帯が最大新調されるまで挙上し屈曲は止まる。
伸展は前縦靭帯の緊張に加え、下方関節面の前角が上の椎骨にぶつかり骨性で止まる。
これらの動きを移動性滑動という。可動域としては下位頚椎では第4-6頚椎の運動性が高く、
この部位は静的頚椎前弯が大きく、過度のストレスを受けることから、椎間板ヘルニアや退行変性の起こりやすい部位であると言えます。
側屈と回旋:脊柱は屈曲と伸展、側屈、回旋などの運動に伴い三次元座標軸回りの回転、および三次元的変位の動きを生じる。
これをcoupling motionと呼ぶ。頚椎におけるこの運動は側屈に伴う同方向への回旋と回旋に伴う同方向への側屈としてよく知られている。
下位頚椎ではcoupling motionにおいて回旋運動の要素が大きくなる、さらに側屈・回旋のcoupling motionにおいて頚椎の伸展運動もみられる。
頚椎の捻転において C5-6、C6-7間は屈曲、C4-5間以上では反対に伸展のcoupling motionを示す。
すなわち、頚椎の捻転においてC5-6椎間以下では主に前方に、C4-5椎間以上では後方に負荷がかかる。
これは骨棘の好発部位と頚椎捻転時に負荷を受ける部位とが一致しておりcoupling motionが骨棘の発生に関与する可能性が示唆されている。
このように頚部の運動学、解剖学を理解していることで私たち理学療法士は日々の患者さんの治療に役立てております。
今後も有益な情報を発信していきたいと思います。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
藤沢 順リハビリ整形外科 駿藤 野中
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