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手首の骨折

手首の骨折について

手首の関節の骨折は橈骨遠位端、手根骨の舟状骨(しゅうじょうこつ)、月状骨、三角骨、有鉤骨(ゆうこうこつ)などにみられます。橈骨遠位端骨折は高齢者が転倒して手をついたときに発症することが多いです。手根骨骨折は初診時見逃されることが多い骨折で、そのうち舟状骨骨折が圧倒的に多くなっています。偽関節になることもしばしばあり、早期の診断治療が重要となります。

 

橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたんこっせつ)

院長が中学1年生サッカー部で転んで骨折して救急車で運ばれた骨折です。理事長にギプス固定をしてもらいましたが、固定期間中に学校で再度転んでずれてしまったため、くっつきかけていた骨折を再度折ってギプス固定をし直すとても痛い苦い経験がありました。

 

原因

骨粗しょう症を有する高齢の女性に多く、転倒して手をついたときに発生します。若年者ではスポーツ活動中などに発生することが多いです。

症状・診察所見

手首の関節の運動痛、腫れが出現します。手首の関節の曲げ伸ばしのみならず、内側へひねる、外側へひねる動作の制限も生じます。コレス骨折では外見上「フォーク状変形」という特有の変形がみられます。

検査・診断

レントゲン撮影でほとんどの診断が可能です。骨折が関節面に及んでいるときには、3D-CTが骨折型やずれの正確な診断に有効となります。骨折線がレントゲン撮影では見えない骨折もあり、MRIが骨折の判定に有効となります。骨折線が関節内に及ばない関節外骨折と、関節面に及ぶ関節内骨折があり、前者は遠位端骨片が背側にずれるコレス骨折と、掌側にずれるスミス骨折があります。コレス骨折のほうが圧倒的に多く、後者にはバートン骨折や、多様な粉砕骨折があります。

治療

骨折のずれが少ない場合には、そのまま固定を行います。活動量の少ない高齢者では多少の骨折のずれが残っても不自由さを訴えないことが多いです。手指、肩など周辺の関節はよく動かして、拘縮をつくらないことが重要となります。ずれが大きいときには、骨を正しい位置に戻して、ギプス固定するか、手術療法のいずれかを選択します。徒手整復・ギプス固定では、適切な麻酔下に手を牽引しつつ転位した骨片を整復し、4~6週ギプス固定を行います。コレス骨折では再転位を防ぐために、尺屈・掌屈位で固定します。しかし、高齢者では整復してもギプス内で再転位を起こすことが多くなります。手術療法は、徒手整復・ギプス固定では良好な整復位を維持できないときに行います。関節内骨折では関節面の転位を正確に整復することが重要であり、手術療法が必要となります。手術としては、金属プレートとネジによる固定が一般的です。手術を行った場合は、基本的には術後は固定を必要としない場合が多く、術後早期から手首を動かすことができます。

舟状骨骨折

原因

橈骨遠位端骨折と同様に手をついて転倒したときに発生します。とくに若年者のスポーツ活動中に発生することが多く、高齢者では舟状骨骨折が起こることはまれです。

症状・臨床所

親指の根本の手首あたりの手の平と甲それぞれ(舟状骨結節、嗅ぎタバコ入れ)が押すと痛みがあったり、腫れを生じます。手首を曲げたり伸ばしたりした際に痛みが強くなります。しかし、なかには疼痛が軽く本人が骨折に気がつかないまま偽関節(骨折が一生くっつかないままになる)になってしまうこともあります。

検査・診断

レントゲン撮影では舟状骨骨折はわかりづらく、初診時には骨折線が見えないこともあり、見逃されることも多い骨折です。骨折が疑わしければCTもしくはMRI検査が必要となります。

治療

橈骨遠位端骨折と同様に手をついて転倒したときに発生します。とくに若年者のスポーツ活動中に発生することが多く、高齢者では舟状骨骨折が起こることはまれです。

ずれが少ない場合には親指を含めたギプス固定を行いますが、6~8週と長期の固定を要します。ずれが大きい場合や、ずれが少なくても早期のスポーツ復帰を望む方には手術を行います。入院・全身麻酔でネジで固定する手術が一般的で、骨折が治療されないまま放置されると偽関節となり、痛みが残りやすくなってしまいます。偽関節を治す場合、超音波治療や体外衝撃波の他、手術の場合は腰骨の腸骨から一部骨を取って偽関節部に骨を移植を行います。

有鉤骨骨折(ゆうこうこつこっせつ)

院長が数年前に転んで骨折し、人生で初めて全身麻酔で折れた骨を摘出する手術を受けた怪我です。数ヶ月固定や超音波治療を行いましたが、偽関節になってしまい痛みの残っていたため手術に踏み切りました。現在はどんな運動をしても痛くありません。

原因

ほとんどがスポーツ活動中に発生します。野球のバッドのグリップエンドテニスのラケットなどにより、手掌部尺側に衝撃が加わり発生します。

症状・診察所見

手掌の尺側、豆状骨の遠位橈側に有鉤骨鉤突起を触れますが、この部位に押したときの痛みが強く、バットやラケットを握れなくなります

検査・診断

レントゲン撮影で骨折線を描出できることが多いですが、CT検査を行うのが確実です。舟状骨骨折と同様に見逃されやすい骨折となっています。

治療

ギプスなどの保存治療や手術による骨折部の固定を行っても骨がくっつくつのはかなり困難です。早期スポーツ復帰のためには手術を行うのが一般的です。

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監修医師紹介

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渡邉 順哉 医師

所属組織

開業後2年間で、全国から患者様が来院する整形外科へと成長させた。年間のべ1万人以上を診察し、得意分野は骨粗鬆症の他、関節疾患などのハイドロリリースや体外衝撃波、再生医療、理学療法士のリハビリ。モットーは「体の悩みを解決できる最適な提案をする」こと。

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