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手の指の骨折について

手指の骨折・脱臼

《疾患概念》

中手指、基節骨から末節骨までどの骨にも骨折・脱臼は起こりえます。開放骨折(骨折部と外界が直接交通するもの)でない場合、一般的には保存治療が有効ですが、関節内骨折や指の回旋変形(骨が回ってずれる状態)を伴う骨折の場合には手術治療が選択されます。

DIP関節:指の先端から最初の関節。末節骨と中節骨の間の関節  (distalinterphalangeal joint)       

 ◇PIP関節:指の先端から2番目の関節。親指には無い(proximal interphalangeal joint)

 ◇MP関節:指の根元の関節。(metacarpal phalangeal joint)

《誘因・原因》

転倒して指を地面についたり、ボールなどが当たって骨折・脱臼を起こすことが多いです。業務中の事故(機械への巻き込みなど)では開放骨折(骨折部と外界が直接交通するもので、感染の危険性が高く注意が必要)が多くなります。

《症状・臨床所見》

受傷部位の腫脹・疼痛が高度に出現し、関節の可動域制限もみられます。

《検査・診断・分類》

受傷部位の正確な4方向X線撮影が必須となります。骨折の形態を正確に評価するにはCT検査が有用です。指の骨折は骨折する部位によって中手骨骨折と指骨(基節骨、中節骨、末節骨)の骨折とに分かれます。中手骨骨折では母指以外のとくに環指、小指のMP関節に生じる骨折をボクサー骨折といい、母指の第1中手骨の近位部の骨折をベネット骨折といいます。指骨の骨折では、ボールなどが指先に当たって起こる骨性槌指があります(マレット骨折)。指伸筋腱が付着する末節骨の骨片が剥離して起こります。骨折ではなく、伸筋腱が断裂してPIP関節の屈曲変形を生ずる場合を腱性槌指といいます。

《治療》

中手骨骨折では保存治療が原則となります。シーネ固定を1週間行い、腫れが引いたらギプス固定を行います。超音波転位が大きいときには手術(鋼線固定)を行うこともあります。ベネット骨折では、長母指外転筋の牽引力により転位が起こるため、関節面の転位を正確に整復して鋼線固定することが必要となります。指骨の骨折では、転位が大きければ整復し、安定していれば副木やbuddy taping(隣接指とのテーピング)で固定します。不安定な骨折は鋼線やスクリューによる内固定を行います。骨性槌指では、転位が大きければ鋼線固定を行います(石黒法)。関節脱臼ではPIP関節の背側脱臼が最も多くなっています。PIP関節やDIP関節脱臼は徒手整復を行い、過伸展方向に牽引して整復し、整復後は固定します。MP関節脱臼は徒手整復が不能であるので観血整復を行います。

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